中学受験の塾はいつから行けばいい?学年別開始時期を考察

勉強の部屋

お子様を中高一貫校に通わせたいと熱望される親御様は、たいへん多くおられます。親が主導といわれる中学受験では、いつから受験勉強を始めたらよいのか、いつから塾に行かせるべきかを決めることが最初の決断と言えるでしょう。

開始時期の3パターン

ここでは中学受験専門の集団・個別塾に通塾するという前提で考えます。通塾以外の受験勉強方法については別の記事に記載しますので、そちらをご覧ください。

1~2年生から通う

この時期に必要なことは、一定時間机に向かって勉強できる習慣を身に着けることです。
成長の差が大きい時期でもあるので、お子様の成長度合いと性格をよく見て塾に通わせるかどうかを決めたほうが良いです。早すぎるとお考えになる親御様も多いと思いますが、学年が上がるにつれて入塾テストが難しくなったり、定員を超えてしまって募集を停止することもありますので、必ずしも早すぎるということもありません。
塾に通って、「勉強って楽しいじゃん、辛くないじゃん」と思えるようになれればこの時期は大成功と言えます。勉強に対するハードルを下げるために、塾という手段を使うと考えるとよいと思います。
それでも早すぎるからうちはまだいいかなとお考えのご家庭なら、この時期は空間認識能力を育てるブロック遊びやスポーツなどを積極的に行うと、後から役に立つでしょう。

3~4年生から通う

本格的に受験勉強を開始するお子様が多くなります。私立中学受験では、4年生からの塾通いが一般的な選択と言われています。中学受験は学校では学習しない内容を出題します。特に算数は得意不得意の差が大きい科目なので、不得意ならば内容があまり難しくない3~4年のうちに取り掛かるほうがお子様の負担が少ないといえます。
しかしながらここが難しいところなのですが、「概念」を理解するにはまだ幼いといえます。4年次で何度説明を受けてもわからなかったのに、6年次で同じことを説明されて1回で理解したりするのです。精神的な成熟を待てば短時間で理解できることを、時間をかけて早くからやるべきか悩むところでもありますが、親子で理解できることに楽しみを見いだせる環境を作り出していただければ、勉強が親子のコミュニケーションにもなりますし、意欲的に取り組むこともできるでしょう。
勉強好きなお子様にとっては、通塾は知識の幅を広げる良い機会になります。

5~6年生から通う

公立中高一貫校の受験を考えるなら、5年生からの通塾が多くなります。中には6年生からとか、塾なし受験でなどという場合もあります。公立中高一貫校入試はほとんどが小学校の学習内容を踏まえたうえで、考えさせたり、記述させたりする問題になっているため、私立中学の受験とは別ベクトルの学習が必要です。通塾するなら、公立中高一貫対策のできる塾を選びましょう。
私立中学受験では、5年生から初めて入塾する場合は、相当な勉強量が必要となります。もともと勉強が好きだったり、成績の良いお子様でも、最初のころは苦戦を強いられるでしょう。理解が進むまで、親御様は成績をあまり気にしすぎないようにしてあげてください。
また、この時期は、以前からの通塾組のお子様の中には、より上を目指したり、あるいは現在通塾中の環境が合わなくなり転塾を考えることもあります。転塾については別の記事に記載しますので、そちらをご覧ください。

まとめ

精神成熟度は、本当に個人差がありますが、どんなお子様でも1年生と6年生では理解力、吸収力、忍耐力が全く異なります。どの時期に「塾に通い始める」かは、お子様の様子を見ている親御様が決めるのが一番良いように思います。以下に、学年ごとの通塾開始でこのようなことが起こるだろうということをまとめました。

  • 低学年…勉強のハードルを下げられる時期。塾が苦にならないタイプなら通塾するのもよい。あえて通塾せず、自宅で感性を磨いていくのもよい。
    座っていられない、人の話がまだ十分に聞けないという場合は時期を待ったほうが良い。
  • 中学年…一般的に私立中学受験のための塾通いを始める時期。情報を集めてお子様に会う塾を見つけるとよい。皆が塾に通い始めるので、親御様のほうが焦ってしまい、お子様の状態がわからなくなってしまうことも。
  • 高学年…公立中高一貫校の準備のため塾通いを始める時期。私立受験ではやや遅いといえる。初めての塾通いなら、かなりの勉強量になる。ただお子様のほうもそれが理解できているので、親御様の支援を良い形で受ければ頑張れる。

大事なこと

中学受験をすると決めても、思いこまないようにしましょう。受けるのは親御様ではなくお子様です。成長を見守りながら、塾に通う時期を決めてあげてください。そして、前に進むだけではなく後ろにも戻れるということをいつも心のどこかに持っておいて下さいね。

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